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クマ駆除派だった私が知床で学んだ共存の可能性|現実と理想のバランス

最近クマのニュースが怖くて、キャンプ場も閉鎖が続いているけど、本当に共存なんて可能なの?
私も完全にクマ駆除派でした。でも知床に行って、共存への努力を目の当たりにして考えが変わったんです。

みなさんこんにちは!ポロンノゆるっとキャンプ略してポロキャンです!

正直に言うと、私はずっと「クマは駆除すべき」という考えを持っていました。北海道でキャンプを楽しむ身として、クマの存在は純粋に脅威でしかなかったんです。300万円以上投資してきたキャンプギアも、クマが出たら全て無駄になる。そんな恐怖心が常にありました。

でも先日、知床を訪れたことで、その考えが大きく揺らいだんです。今回はキャンプではなくホテル泊でしたが、そこで見たのは「クマと共存するために真剣に取り組む人々の姿」でした。

この記事のポイント

・クマ駆除派だった筆者が知床で感じた共存への可能性

・知床で実践されている「クマ活」の具体的な取り組み

・2025年の最新クマ被害状況と現実的な対策のバランス

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それでは早速いきましょう!

なぜ私はクマ駆除派だったのか

北海道でアウトドアを続けてきた10年以上の経験の中で、クマの恐怖は頭の片隅にありました。2018年の胆振東部地震をきっかけに防災としてのキャンプを真剣に考え始め、真冬からソロキャンプも始めました。でも、どれだけ装備を整えても、サバイバルスキルを磨いても、クマという存在は「対処できない脅威」だったんです。

特に2025年は異常でした。東北地方を中心にクマの出没が激増し、岩手県で22件、秋田県で19件もの人身被害が発生。全国の死亡者数は10月末時点で12人に達しています。北海道でも新聞配達中の男性がヒグマに襲われて亡くなる痛ましい事故があり、初の「ヒグマ警報」まで発令されました。

こんな状況で、共存なんて綺麗事じゃないの?
その通りです。私も同じ気持ちでした。だからこそ、知床での発見が衝撃的だったんです。

知床で見た「共存への真剣な取り組み」

1. 草刈りによる見通しの確保

知床で最も印象的だったのは「クマ活」という活動です。北こぶしリゾートを中心に2020年から始まったこの取り組みは、単なる理想論ではなく、具体的な行動に基づいています。

春に茂り、秋に枯れ込んでしまう草をしっかりと刈ることで、見通しを良くする。これによって、クマが誤って人間の生活圏に入り込むことを防ぐんです。シンプルだけど、確実に効果のある方法でした。

工事現場でも、過剰な防護柵ではなく、適切な見通しの確保で対応している様子が印象的でした。知床五湖の遊歩道も、必要以上に閉鎖せず、ルールを守りながら運営されています。

2. ゴミ管理の徹底

本来、自然のものだけを食べて生きていく野生動物にとって、人間の食べ物やゴミは魅力的すぎるんです。特にヒグマは一度食べたものの味を覚えてしまいます。「また食べたい」と思ったヒグマは、人の近くに姿を見せることに繋がります。

知床では海岸でのゴミ拾いを定期的に実施し、クマが人間の食べ物を口にしないよう徹底した管理をしています。これは観光客の餌付け行為を防ぐためにも重要な活動です。

実際、羅臼での痛ましい事故も、観光客による餌付けが一因だったと言われています。地元の人たちにとって、どれほど悔しかったことか。

3. 啓発活動と知識の共有

知床では「クマ活講座」や「クマ活ワークショップ」を開催し、ヒグマについての正しい知識を広める活動も行っています。誰もがその存在を知る動物ですが、意外にもヒグマは謎多き生き物なんです。

小学生も普通に下校していましたが、それは無防備なのではなく、適切な知識とルールを持って生活しているからこそできることなんだと理解しました。

知床の共存スタイル

・草刈りによる見通しの確保で誤進入を防止

・徹底したゴミ管理で餌付けを完全に排除

・啓発活動による正しい知識の普及と実践

現実として直面している深刻なクマ被害

ただし、知床のような環境や知識、ノウハウが全ての地域に当てはまるわけではありません。現実として、2025年のクマ被害は非常に深刻です。

2025年10月〜11月だけでも、北海道では複数のキャンプ場が閉鎖されています。
苫小牧市樽前のキャンプ場、札幌市定山渓自然の村、真狩村の羊蹄山自然公園真狩キャンプ場、道南上ノ国町の夷王山キャンプ場など、安全確保のため長期閉鎖が続いています。

青森県では冬眠前の今の時期に街中でのクマ遭遇が増えており、秋田県では非常事態とみなし、防衛省への自衛隊派遣要請まで行われています。キノコ採りや露天風呂清掃中などでの被害も多発しているんです。

知床でも2025年8月に羅臼岳で登山者の男性がヒグマに襲われて死亡する事故が発生しました。これは世界自然遺産の知床で初めてのヒグマによる死亡事故でした。知床のヒグマは300〜400頭が生息しており、過去20年で約2倍に増加しています。

個体数調整と共存、そのバランス

知床のように共存する道を歩んでいる場所もあると理解した上で、私は今、個体数の調整も必要なのではないかと考えています。それは「全て駆除すべき」という極端な考えではなく、「安全を確保しながら共存の可能性を探る」というバランスの取れた考え方です。

現在、知床のように環境も知識も何も伴っていない場所で多くのクマが出現しているのも事実です。急に「共存しよう」と言っても、準備が整っていない地域では人命に関わります。

じゃあ、私たちキャンパーにできることって何?
まずは正しい知識を持つこと。そして、ルールを守ること。それが第一歩だと思います。

キャンパーとして今できること

キャンプを愛する私たちにできることは、決して少なくありません。

まず、クマ対策グッズをしっかり準備すること。クマ鈴、クマ撃退スプレー、食料の適切な保管方法など、基本的な装備と知識は必須です。

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次に、キャンプ場のルールを絶対に守ること。ゴミは確実に持ち帰る、食料は車内かロッカーに保管する、夜間の外出は控えるなど、当たり前のことを当たり前に実行するんです。

そして、クマ出没情報のアプリを活用すること。札幌市などではLINEでヒグマ出没情報のリアルタイム通知サービスが利用できます。最新の情報を得て、危険な場所は避ける判断も大切です。

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キャンパーができるクマ対策

・クマ鈴やスプレーなど基本装備の準備

・キャンプ場のルールを絶対に守る徹底した意識

・クマ出没情報アプリで最新情報を常にチェック

・ゴミの完全持ち帰りと食料の適切な保管

まとめ:理想と現実の間で

知床での体験は、私の中の「全て駆除すべき」という極端な考えを変えてくれました。共存するために真剣に取り組む人々の姿を見て、「完全に不可能ではない」と思えるようになったんです。

ただし、それには適切な環境整備、正しい知識の普及、そして何よりも時間が必要です。現状では個体数調整も含めた複合的なアプローチが必要だと考えています。

残念ながら、軒並みキャンプ場が閉鎖されている今、早くキャンプに行きたいという気持ちは強くあります。でも、それは安全が確保されてこそ。焦らず、正しい対策を取りながら、クマとの付き合い方を学んでいく。それが、私たちキャンパーにできることなのかもしれません。

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実際に試してみた感想や、皆さんの地域でのクマ対策についてもコメントで教えてください。SNSでもシェアしてもらえたら嬉しいです。

それでは皆さん、賢く『ゆるっと』豊かなアウトドアライフを!

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  • この記事を書いた人

ポロンノゆるっとキャンプ

略してポロキャンです! ヒグマの棲む北の大地で雪中も楽しむアウトドア歴10年超。ギア・アパレル購入300万円以上、投資で300万円以上の失敗も経験し、そのリアルな体験から北海道ならではの『ゆるっと』キャンプとお金を豊かにする知恵を発信中。車中泊や防災(被災経験あり)のネタも多めです。一眼レフカメラ初心者。 当ブログとYouTube(登録者2000人〜)が主な活動場所です。各種SNSも更新中。

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