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2025年12月現在もクマ出没が止まらない|キャンプ場閉鎖・駆除の最新状況と今後の見通し

今年はクマが怖くてキャンプに行けてないんだけど、12月になってもまだ出没してるの?
実は2025年は過去最悪のクマ出没年で、12月に入った今でも警戒が必要な状況が続いています。

みなさんこんにちは!ポロンノゆるっとキャンプ略してポロキャンです!

私も今年の秋はクマが怖くて、ほとんどキャンプに行けませんでした。雪が降り始めて「そろそろ大丈夫かな」と思っている方も多いと思いますが、実際のところどうなのか。同じように早くキャンプに行きたいと心待ちにしている皆さんのために、2025年12月現在のクマの出没状況、キャンプ場の閉鎖状況、そして駆除の実態について、最新情報をまとめてお伝えします。

この記事のポイント

・2025年のクマ出没は過去最多ペースで12月も継続中

・北海道で37カ所以上のキャンプ場が閉鎖された実態

・駆除数も記録的で警察官による駆除も開始

・冬眠が遅れている3つの理由と今後の見通し

・安全にキャンプを再開するための最新情報

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それでは早速いきましょう!

2025年のクマ出没は本当に異常事態だった

私自身、10年以上アウトドアをしてきましたが、今年ほどクマを警戒した年はありませんでした。そして調べてみて、その感覚が正しかったことがわかりました。

2025年4月から11月までのデータによると、クマの出没件数は全国で3万6,814件に達しています。これは過去最多だった2023年度の1年分(2万4,348件)を大きく上回る数字です。特に10月だけで1万5,745件の出没が確認されており、1カ月間で1万件を超えるのは統計開始以来初めてのことでした。

さらに深刻なのが人身被害の数です。4月から11月までの間に、クマによる人身被害は全国で230人、死亡者は13人に達しました。どちらも過去最多の記録です。キャンプどころか、普通に生活していても危険を感じる状況だったということです。

北海道に限って言えば、ヒグマの出没件数は11月25日時点で358件と過去最多を更新し、12月4日時点では361件に達しました。市街地でも幹線道路で軽自動車ほどの大きさのヒグマが目撃されるなど、本来なら考えられない場所での出没が相次いでいます。

12月に入ってからはどうなの?少しは落ち着いた?
残念ながら12月に入っても出没は続いています。岩見沢市では12月4日に女子中学生がクマを目撃していますし、長野県では除雪作業中の78歳男性がクマに襲われ重傷を負う事件も起きました。

キャンプ場閉鎖の実態:北海道だけで37カ所以上

今年最もショックだったのは、キャンプ場の大規模閉鎖です。私が毎年訪れていたお気に入りのキャンプ場も含めて、多くの場所が閉鎖を余儀なくされました。

北海道では、10月1日時点で37カ所のキャンプ場がクマ対応で閉鎖されており、その後も新たな出没により閉鎖数は増加しています。単なる一時閉鎖ではなく、1カ月以上の長期閉鎖が相次いだことが特徴的でした。

2025年に閉鎖された主要キャンプ場(一部)

・厚田キャンプ場(石狩市)- 9月20日から閉鎖中、再開未定

・十勝ダムキャンプ場(新得町)- 2025年シーズン中閉鎖

・苫小牧市樽前のキャンプ場 - 44人の宿泊客が避難、当面閉鎖

・夷王山キャンプ場(上ノ国町)- 7月から複数回の出没で長期閉鎖

・定山渓自然の村 - 11月4日から約1週間営業休止

最も深刻だったのは、10月25日未明に苫小牧市樽前のキャンプ場で起きた事件です。テントスペースと林の境界付近で体長約1.5メートルのヒグマが目撃され、44人の宿泊客全員が避難を余儀なくされました。キャンプ中に実際にクマと遭遇するという、まさに悪夢のような状況です。

北海道のキャンプ場は元々営業期間が春の大型連休から10月までと短いため、長期閉鎖は経営に甚大な影響を与えます。月別では9月の閉鎖が10施設と最多で、エサ不足が深刻化する秋に向けて閉鎖が増加していったことがわかります。

本州でも予想外の地域で閉鎖が発生しました。青森県の桜林公園無料キャンプ場、富山県の薬師峠キャンプ場、秋田県の後生掛キャンプ場など、例年なら問題のなかった場所でも軒並み閉鎖されています。

駆除の状況:記録的な数と新たな対応策

クマの出没増加に伴い、駆除数も記録的な規模に達しています。北海道だけで10月末時点で963頭が駆除されており、11月から12月初旬の駆除を合わせると1000頭を超える可能性が極めて高い状況です。

2024年度の北海道ヒグマ駆除数は1026頭で統計開始以来3番目に多い数字でしたが、2025年度は2年連続で1000頭超えが確実視されています。

地域別に見ると、北海道の遠紋地区では11月末時点で185頭が駆除され、前年度1年間の174頭を既に上回りました。市街地近郊でも駆除が増加しており、2025年11月20日時点での駆除数は17頭と過去最多です。2013年から2024年の12年間の累計がわずか10頭だったことを考えると、わずか1年で1.7倍になったのは異例中の異例です。

駆除の方法も変わったって聞いたけど、どういうこと?
2025年11月13日から警察官がライフル銃を使ってクマを駆除することが可能になりました。これは銃刀法改正に基づくもので、緊急時の対応を迅速化するための措置です。

これまではハンターや猟友会が中心でしたが、高齢化や人手不足の問題があり、緊急時の対応が遅れるケースがありました。警察官による駆除が可能になったことで、より迅速な対応が期待されています。秋田県では10人、岩手県では8人のクマ駆除対応プロジェクトチームが編成されました。

さらに2025年9月1日には「緊急銃猟制度」が施行され、人の日常生活圏に出没し危険性が高いクマに対し、市町村長の判断で銃猟を委託・実施できるようになりました。実際に公園での子グマ駆除や、介護施設近くに留まり続けた成獣クマの駆除などに使用されています。

衝撃的だったのは、2025年7月に北海道福島町で起きた死亡事件です。DNA鑑定により、2021年に同じ町内で女性を襲い死亡させたクマと同一個体と判明しました。同じクマが4年間も人里に潜み続けていたという事実は、駆除されなかった個体による再被害の危険性を明確に示しています。

駆除されたクマの処理も深刻な問題になっています。
焼却施設の処理能力を超える状況が発生しており、上ノ国町では冷凍庫を設置して一時保管、江差町の施設では処理待ちのクマが積み上がっています。
1頭の焼却に約100リットルの灯油が必要で、燃料消費量は前年の倍に増加しました。

なぜ12月になってもクマが冬眠しないのか

本来なら11月下旬から12月上旬には冬眠に入るはずのクマが、今年は冬眠を大幅に遅延させています。私たちキャンパーにとって最も気になるこの問題について、専門家の見解を整理してみました。

クマの冬眠が遅れている3つの理由

・どんぐり(堅果類)の大凶作による山でのエサ不足

・個体数の増加による山の中でのエサの奪い合い

・人里でエサを食べることを学んだクマの増加

北海道大学大学院の坪田敏男教授は「体脂肪が蓄えられていない場合は、いつまでも餌を求めて起きている」と指摘しています。通常の年よりも冬眠に入るタイミングが遅れる可能性があるということです。

岐阜大学の浅野玄准教授によると、ここ30年間でヒグマの推定生息数は約1万2000頭へと約2倍に増加しており、山の中でエサの奪い合いが起きています。クマの数が増えたことで、山だけではすべての個体が生きていけなくなっているのです。

さらに深刻なのは、人里でエサを食べることを学んだクマの存在です。東京農業大学の山崎晃司教授は「山奥に1回定着してしまうと、そこで子孫たちが継いでしまうので、問題を起こす個体がどんどん増えていく」と述べています。

立山カルデラ砂防博物館の白石俊明学芸員も「12月上旬は、冬眠していないクマがいても普通のこと」「誘因物(柿や生ゴミ)が残っているとクマの冬眠が遅れる可能性がある」と指摘しており、人間の活動が冬眠時期に影響を与えていることが明らかになっています。

今後の見通しと安全なキャンプ再開に向けて

専門家は「あと1カ月ぐらいで大方のクマはもう冬眠してしまう」と述べており、1月上旬までクマの出没が続く可能性があります。ただし、冬眠前に十分な脂肪を蓄えられなかったクマが、冬眠中や早期覚醒時に再び人里に出没する危険性も存在します。

私自身、雪が降り始めてキャンプ再開を考えていますが、やはり慎重に判断したいと思っています。安全にキャンプを楽しむために、以下のポイントを確認することが重要です。

安全なキャンプ場選びのチェックポイント

・最新のクマ出没情報を公式サイトやSNSで発信しているか

・電気柵などの物理的防御設備があるか

・緊急時の連絡体制と避難計画が明確か

・周辺地域のクマ出没履歴が確認できるか

・ゴミの管理体制がしっかりしているか

実際に、34施設のキャンプ場が電気柵を設置しており、知床野営場は「とれんベア」というクマが倒せない特別なごみステーションを導入しています。斜里町のクリオネキャンプ場は臭いが漏れないよう冷凍庫で生ごみを回収する対策を実施しています。

こうした対策を講じているキャンプ場を選ぶことが、安全なキャンプの第一歩です。

個人でできる対策としては、クマ撃退スプレーやクマ鈴の携帯が基本になります。特にクマ撃退スプレーは、万が一の遭遇時に最後の防衛手段となります。

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早朝や夜間の単独行動を避け、複数人で行動することも重要です。クマは基本的に人を避ける習性がありますが、突然の遭遇は双方にとって危険です。音を出しながら移動し、クマに人間の存在を知らせることが事故防止につながります。

結局、いつからキャンプに行けるようになるの?
1月上旬以降、本格的な降雪と気温低下でクマが完全に冬眠すれば安全性は高まります。ただし、キャンプ場ごとの最新情報を必ず確認してから行動してください。

まとめ:慎重に、でも楽しみを諦めない

2025年のクマ出没は本当に異常事態でした。私も含めて、多くのキャンパーが思うようにキャンプを楽しめなかった年だったと思います。

でも、だからこそ正しい情報を持って、安全に配慮しながらキャンプを再開していきたいと思っています。クマの生態を理解し、適切な対策を講じることで、リスクを最小限に抑えることは可能です。

この記事のまとめ

・2025年は過去最悪のクマ出没年で12月も警戒が必要

・北海道だけで37カ所以上のキャンプ場が閉鎖された

・駆除数も記録的で新たな対応策も導入された

・冬眠遅延はどんぐり不作と個体数増加が主因

・1月上旬以降、安全性は徐々に高まる見込み

・キャンプ再開は最新情報の確認と適切な対策が必須

キャンプ場を選ぶ際は、公式サイトやSNSで最新のクマ出没情報を必ず確認してください。電気柵などの防御設備があり、ゴミ管理がしっかりしているキャンプ場を選ぶことが重要です。

個人の対策としては、クマ撃退スプレーとクマ鈴の携帯、早朝・夜間の単独行動を避けること、音を出しながら移動することを徹底しましょう。

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私も雪がしっかり降り、気温が安定して下がったタイミングで、少しずつキャンプを再開していこうと思っています。安全第一で、でも大好きなキャンプを楽しむことを諦めずに。

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それでは皆さん、賢く『ゆるっと』豊かなアウトドアライフを!

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  • この記事を書いた人

ポロンノゆるっとキャンプ

略してポロキャンです! 40代2児の親。北海道アウトドア歴10年超。ギア・アパレル購入300万円以上、投資で300万円以上の失敗も経験し、そのリアルな体験から北海道ならではの『ゆるっと』キャンプとお金を豊かにする知恵を発信中。車中泊や防災(被災経験あり)のネタも多めです。一眼レフカメラ初心者。 当ブログとYouTube(登録者2000人〜)が主な活動場所です。各種SNSも更新中。

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