みなさんこんにちは!ポロンノゆるっとキャンプ略してポロキャンです!
先日、北海道で場所によっては1メートルもの大雪が降りました。テレビやSNSで大雪の中キャンプをしている人を見かけることもありますが、私は雪中キャンプ歴5年、何十回も経験した今でも「大雪キャンプ」だけは好んでやりたいとは思いません。
基本的に雪中キャンプは大好きです。静かな雪景色の中で過ごす時間は最高ですし、冬ならではの楽しみ方があります。でも、大雪となると話は別。今回は、なぜ経験者の私が大雪キャンプを避けるのか、その理由と一般的なリスクについて実体験を交えながら解説していきます。
この記事のポイント
・雪中キャンプ経験者が大雪キャンプを避ける具体的な理由が分かる
・テント倒壊や一酸化炭素中毒など命に関わるリスクが理解できる
・雪の密度で負荷が10倍変わる現実的な数値が分かる
・大雪時の安全な判断基準と代替案が見つかる
それでは早速いきましょう!
大雪キャンプが危険な最大の理由:テント倒壊のリスク

私が大雪キャンプを避ける最大の理由は、シンプルに危険度が圧倒的に上がるからです。特にテント倒壊のリスクは通常の雪中キャンプとは比較になりません。
テントが倒壊すると、単にテントが壊れるだけでは済みません。就寝中に倒壊すれば窒息の危険性があります。さらに薪ストーブや石油ストーブを使っていたら火事になる可能性もあります。大雪で換気口が塞がっていた場合、一酸化炭素中毒のリスクも急激に高まります。
実際にポール破損を経験した話

実は私自身、テント倒壊まではいかなかったものの、ポールが折れた経験があります。しかもそのテントはノルテントのギャム8PCという、ドーム型で比較的積雪に強いとされているモデルでした。
ノルテントの公式アナウンスでも「適度な雪下ろしはしてください」と書いてあります。つまり、完全に積雪に耐えられるテントは存在しないということなんです。南極大陸や本格的な山岳用のテントならともかく、一般的なキャンプ用テントでは限界があります。
私もワンポールテントで雪中キャンプをしたことがありますが、外から見ると「倒壊しそうだな」「ポール折れそうだな」「生地が破れそうだな」と心配になるような状態でした。知り合いのキャンパーの中には、実際に放置していたテントが倒壊したという話も聞いたことがあります。
大雪時は3~4時間おきの雪下ろしが必須
通常の雪中キャンプなら、それほど頻繁に雪下ろしをする必要はありません。しかし大雪になると話は別です。
私の肌感覚では、10~20センチ積もったら雪下ろしをした方がいいと考えています。つい最近北海道では1日で1メートルほど積もったという場所がありましたが、もしテントにそのまま降り積もるとしたら、せいぜい2~3時間おきには雪を払わないと危険という計算になります。
テント周囲の雪跳ねも数時間おきに対応しないといけません。これでは落ち着いて寝ることもできませんし、そもそもキャンプを楽しむどころではありません。
雪下ろしの目安
・通常の雪中キャンプ:適度に雪下ろし(数時間~半日おき程度)
・大雪キャンプ:3~4時間おきの雪下ろしが必要
・積雪10~20センチが目安のタイミング
知っておきたい:同じ20cmでもテントへの負荷は10倍変わる
ここで多くの人が見落としがちな重要ポイントがあります。それは雪の密度によってテントにかかる負荷が桁違いに変わるということです。
「20cm積もった」と聞くと、同じ負荷をイメージしがちですが、実際は雪の質によって全く違います。
雪の密度で変わる重さの現実
例えば、一般的なテントの上面積が8㎡だとして、20cm積もった場合の総重量を計算すると:
20cm積雪時のテント荷重(8㎡の場合)
・乾いた新雪(パウダー):約80~160kg
・一般的な締まり雪:約160~320kg
・湿った雪(ベタ雪):約480~800kg
同じ20cmでも、乾雪なら80kg程度、湿雪だと800kgにもなることがあります。これは10倍の差です。
北海道の冬は基本的にパウダースノーが多いですが、春先や天候によっては湿った重い雪が降ることもあります。この違いを理解していないと、「いつもは大丈夫だったのに」という状況で突然テントが壊れることになります。
本当に怖いのは「偏荷重」と「吹き溜まり」
さらに厄介なのは、実際にテントが壊れる原因の多くは総重量ではなく、局所的な負荷の集中なんです。
風下側に雪が吹き溜まって片側に集中したり、換気フードや前室の上に山ができたり。「20cmの予報」でも吹き溜まりで局所的に40~60cm積もるのは普通です。ここが実際の事故ポイントになります。
私がワンポールテントで経験したのもまさにこれでした。テントの下の方に雪が溜まって、生地が引っ張られる状態。全体では大したことない積雪量でも、一部分に負荷が集中すると危険なんです。
すぐできる負荷軽減の対策
テントの雪負荷を減らす実践的対策
・設営時に張り綱を増やして面をピン張り(たるみ防止)
・風上側に軽く防風壁を作って吹き溜まりを減らす
・夜間も含めて1~2時間おきに天井を払う(湿雪ならもっと短く)
・入口・換気口まわりは必ず除雪(安全面でも必須)
特に重要なのは、テントにたるみを作らないことです。たるみができると"皿"のようになって雪が溜まり、負荷が自己増殖していきます。
大雪キャンプの7大リスクを知っておこう
テント倒壊以外にも、大雪キャンプには多くの危険が潜んでいます。ここでは特に注意すべきリスクを7つ紹介します。
1. テント埋没・倒壊
短時間で数十cm以上積雪すると、テントが雪に埋まり換気口が塞がります。フレーム破損や倒壊が起きれば、就寝中の圧迫や脱出困難という最悪の事態につながります。
2. 雪崩・落雪
斜面、雪庇、樹木の下は雪崩や落雪の直撃リスクがあります。特に大雪直後は雪が締まっておらず非常に不安定です。
3. 低体温症・凍傷
気温がそれほど低くなくても「強風×雪×濡れ」の組み合わせで、急激な体温低下が起こります。手足や顔の凍傷は初期症状に気づきにくく、行動不能になると撤退もできず事態が悪化します。
4. 一酸化炭素中毒(最も致命的)
大雪で換気口が雪に塞がれると、ストーブや焚き火使用時に一酸化炭素が滞留します。無臭・無色のため気づいた時には意識障害を起こしており、冬キャンプ事故の中でも死亡事例が多い要因です。
一酸化炭素中毒は命に関わる最重要リスクです。
大雪時は特に換気口が塞がりやすく、定期的な確認が絶対に必要です。
一酸化炭素警報器の携帯は必須装備と考えてください。
5. 視界不良・遭難リスク
ホワイトアウトで方向感覚を喪失すると、トイレや水場への短距離移動でも迷います。足跡が即座に消え、戻れなくなる危険があります。
6. 車両・撤退不能リスク
駐車中に車が雪で完全に埋まったり、道路が封鎖・通行止めになったりすると、自力脱出が不可能になり孤立状態に陥ります。
7. 救助が期待できない現実
大雪時は管理人が不在だったり、救急・レスキューが到達困難だったりします。**「何かあっても助けが来ない前提」**で考える必要があります。
大雪キャンプのリスクまとめ
・テント倒壊による窒息・圧迫のリスク
・一酸化炭素中毒による死亡リスク
・低体温症・凍傷による健康被害
・視界不良による遭難リスク
・撤退不能による孤立リスク
・救助困難による事態悪化リスク
オチオチ寝てられない=楽しくない
結局のところ、私が大雪キャンプをやりたくない最大の理由は「楽しくキャンプできないから」なんです。
雪中キャンプは本当に大好きです。静かな雪景色、澄んだ空気、冬ならではの焚き火の温もり。でも大雪キャンプは違います。
数時間おきに雪下ろしをしないといけない。夜寝るときも「テントが倒壊するんじゃないか」という不安がつきまとう。オチオチ寝てられません。これでは楽しいキャンプとは言えないですよね。
YouTubeやInstagramで大雪キャンプをしている人を見ると「すごいなー」とは思います。体験してみたいという気持ちも分かります。私も過去の自分なら「絶対これを体験したい!」と思っちゃったかもしれません。
でも今は、リスクの高さを知っているからこそ、好んではやりたくないと思っています。
大雪キャンプをしないための私の判断基準
私は冬キャンプをする際、大雪警報が出ていないときを選んでキャンプをするようにしています。天気予報をしっかりチェックして、大雪の可能性がある日は最初から避けます。
特に注意しているのは:
私が避ける天候条件
・大雪警報が出ている時
・湿った雪(ベタ雪)の予報がある時
・風速5m/s以上の予報(吹き溜まりリスク)
・気温がプラスに近い時(湿雪になりやすい)
大雪時の現実的な代替案
それでも冬の景色を楽しみたい、雪中キャンプの雰囲気を味わいたいという方には、以下のような代替案があります。
大雪時の安全な選択肢
・大雪予報の日は雪中デイキャンプまでにする
・コテージや車中泊を併用して宿泊リスクを下げる
・除雪・管理体制が明確な高規格キャンプ場のみを利用する
・天候が回復してから行く計画に変更する
無理にテント泊をする必要はありません。安全第一で、楽しめる範囲で冬のアウトドアを満喫する方が、長く趣味を続けられます。
まとめ:雪中キャンプは大好きだけど、大雪キャンプは別
今回は、雪中キャンプ歴5年の私が大雪キャンプを避ける理由について解説しました。
この記事のまとめ
・大雪キャンプはテント倒壊など命に関わるリスクが急増する
・同じ20cmでも雪の密度で負荷が10倍変わる現実がある
・2~3時間おきの雪下ろしが必要でオチオチ寝てられない
・一酸化炭素中毒は冬キャンプ最大の死亡リスク
・経験者でも大雪警報時は避けるのが賢明な判断
・デイキャンプやコテージ泊など安全な代替案がある
雪中キャンプは素晴らしい体験です。でも大雪となると、危険度は一段階以上高くなります。YouTubeやSNSで見るカッコいい映像の裏には、相当な準備とリスク管理があることを忘れないでください。
冬のアウトドアは、安全に楽しんでこそ長く続けられます。無理をせず、自分の技量と装備に合った範囲で楽しむのが一番です。
今回の記事が、これから雪中キャンプや大雪キャンプに挑戦しようと考えている方の参考になれば嬉しいです。
それでは皆さん、賢く『ゆるっと』豊かなアウトドアライフを!


