撥水ジャケットでも雨を弾くなら、防水ジャケットと何が違うの?
小雨なら撥水でも対応できますが、長く降る雨まで考えると違いが出てきます。普段の着やすさも含めて選ぶのがポイントです。
みなさんこんにちは!ポロンノゆるっとキャンプ略してポロキャンです!
気温が下がってくると、ジャケットを羽織る機会も増えてきます。
アウトドア系のジャケットを探しているとよく見かけるのが「撥水」と「防水」という言葉。
どちらも雨に関係する性能なので似ていますが、役割は同じではありません。
しかも、単純に「防水の方が性能が高いから防水を買えばいい」と考えると、普段使いではかえって使いにくくなることもあります。
今回は、撥水と防水の違いだけでなく、雨への強さ、着心地、動きやすさ、メンテナンスまで含めてどう選べばいいのかを考えてみます。
撥水寄りの薄手ジャケットと防水シェルの使い分けは、こちらでも書いています。
▶︎ ノースフェイス マウンテンソフトシェルフーディの解説記事を読む
それでは早速いきましょう!
撥水と防水は何が違う?
まず、一番基本になる違いです。
撥水は、生地の表面で水を弾く機能。
ジャケットに水滴がついたとき、玉のようになってコロコロと落ちていく状態を想像すると分かりやすいと思います。
一方の防水は、生地の裏側まで水を通さないための機能です。
つまり、

この違いがあります。
自分も撥水ジャケットをよく着ていますが、小雨程度なら特に困らないことも多くあります。
ただ、雨脚が強くなったり、長時間雨に当たり続けたりすると話は別です。
撥水は基本的に水を「弾いている」のであって、生地そのものへの浸水を防いでいるわけではありません。
水量が増えると、次第に生地が濡れてくることがあります。
雨の中で長く行動することまで考えるなら、防水ジャケットの方が適しています。
実は防水ジャケットにも「撥水」が使われている

少し分かりづらいのがここです。
撥水と防水を比較すると、まったく別々のジャケットのように感じます。
しかし、防水ジャケットの表生地にも耐久撥水加工が施されているものがあります。
表側では水を弾き、その内側にある防水膜などで水を通さない。
そのため、撥水と防水は必ずしも「どちらか一方」という関係ではありません。
撥水は表面で水を弾く役割、防水は内部への浸水を防ぐ役割と考えた方が分かりやすいでしょう。
撥水の方が効果は早く落ちる?
自分が使っていて感じるのは、撥水ジャケットの方が「以前ほど水を弾かなくなった」と感じるのが早いことです。
これは単なる気のせいとも言い切れません。
撥水加工は永久に続くものではなく、着用による摩擦や汚れなどの影響を受け、次第に水を弾きにくくなります。
一方、防水ジャケットの場合、表面の撥水性が低下しても、防水膜そのものが正常なら水を裏側まで通さない性能は残っていることがあります。
そのため、見た目では水を弾かなくなったのに、中までは濡れてこないということもあります。
ただし、防水も永久ではありません。
生地の摩耗や劣化、傷みなどによって防水性能は低下します。
「撥水は消耗するけれど防水はずっと続く」ということではなく、撥水と防水では機能が低下する仕組みが違う、と考えておくとよさそうです。
水を弾かなくなったらメンテナンス
撥水ジャケットを着ていて、水滴が玉にならず生地へ広がるようになってきたら、メンテナンスを考えるタイミングです。
まず確認したいのが、その製品の洗濯表示。
製品によって方法は異なりますが、適切に洗濯して汚れを落とし、指定された方法で乾燥や加熱をすることで撥水性が回復するものがあります。
それでも水を弾かなくなってきた場合には、対応する撥水剤による再加工という方法もあります。
防水ジャケットも「なるべく洗わない方が長持ちする」とは限りません。
汗や皮脂、汚れをそのまま残しておくのではなく、メーカーが指定する方法で定期的に手入れすることが大切です。
なぜ普段は撥水ジャケットを着ることが多いのか
雨への強さだけなら、防水ジャケットに分があります。
それでも自分の場合、日常やキャンプなどでは撥水タイプを着る回数の方が多いと思います。
理由は、雨が降っていない時間まで含めた着やすさです。
撥水加工を施したジャケットやソフトシェルには、ストレッチ性や通気性を重視したものも多くあります。
生地がやわらかく、腕や身体を動かしたときに突っ張りにくいものもあります。
見た目もいかにもレインウェアという感じではなく、普段着として取り入れやすいものが増えました。
ちょっと肌寒いから羽織る。
キャンプへ持っていく。
出先で少し雨が降るかもしれない。
そういった使い方なら、本格的な雨への強さより、晴れている時間も快適に着られることの方が重要になる場合があります。
自分が撥水ジャケットをよく着るのも、この使いやすさが大きいです。
「撥水だから伸びる」わけではない
ただ、ここは分けて考える必要があります。
撥水そのものに、生地を伸ばす効果があるわけではありません。
撥水ジャケットに伸びやすいものが多く感じるのは、ストレッチ性や通気性を重視した生地に撥水加工を組み合わせている製品が多いからです。
逆に、防水ジャケットにもストレッチ性を備えた製品はあります。
以前のレインウェアにあったようなパリパリした着心地だけではなく、軽量だったり、しなやかだったり、身体の動きに追従したりする防水素材もあります。
そのため、「動きやすさが欲しいから防水は選べない」とまで考える必要はありません。
ただ、完全な防水性より通気性や動きやすさを優先するソフトシェル系と比べると、着心地の方向性には違いがあります。
防水ジャケットは暖かい?
これも、自分が着ていて防水ジャケットの方が暖かく感じることがあります。
ただし、「防水だから保温性が高い」という意味ではありません。
中綿などが入っていないシェルジャケットは、基本的には雨や風から身体を守るためのアウターです。
防水透湿シェルには風をしっかり遮るものが多いため、冷たい風によって体温を奪われにくくなります。
その結果として、薄手の撥水ジャケットより暖かく感じることはあります。
本格的に寒くなってきたら、防水ジャケット自体の厚さだけではなく、その下にフリースや保温着を重ねて調整する方が考え方としては分かりやすいでしょう。
では撥水と防水、どちらを選ぶ?
ここまで考えると、基準はかなりシンプルです。
結局のところ、防水と撥水のどちらが優れているかではありません。
「どのくらい雨に当たるのか」と「雨が降っていない時間にどれだけ快適に着たいのか」のバランスです。
普段使いなら、多少の雨を弾いてくれて、動きやすく気軽に羽織れる撥水ジャケットがちょうどいいことがあります。
逆に、強い雨や長時間の雨まで想定するなら、そこで初めて防水性能のメリットが大きくなります。
まとめ
撥水と防水は似ているようで役割が違います。
撥水は表面で水を弾き、防水は水を生地の裏側まで通さないための性能です。
自分も普段は撥水タイプを着ることが多いですが、雨風が強い日は防水ジャケットへ切り替えています。
普段の快適さを優先するなら撥水、本格的な雨への備えを優先するなら防水と、天気だけでなく「どう着るか」まで考えて選ぶと使い分けやすくなります。
軽くて持ち歩きやすい防水シェルについては、こちらで詳しく書いています。
それでは皆さん、賢く『ゆるっと』豊かなアウトドアライフを!

